床矯正で痛みを感じるのはどうして?対処法と痛みを予防する方法
こんにちは。松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」です。
床矯正とは、乳歯列期から混合歯列期にかけて行う、取り外し可能な装置を用いた子ども向けの矯正治療です。「治療中の痛みが心配」「治療中で痛いと言っているけれど、様子を見て大丈夫?」と不安に思っている保護者の方もいるのではないでしょうか。
この記事では、床矯正で痛みを生じる理由や痛みへ対応する方法、痛みを予防する方法などについて解説します。床矯正を検討している方や、治療中で痛みにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
床矯正とは

床矯正とは、幼児期から小児期にかけて行われる、顎の骨を拡大させることを目的とした矯正治療です。取り外し可能な装置を使って治療を行います。
歯並びが乱れる原因の多くは、顎が適切に発達しないことです。歯を並べるスペースが足りなくなると、本来の位置からずれて歯が生えてしまうためです。床矯正では、顎の発達を促すことで、歯が並ぶためのスペースを確保していきます。
また、食事の際や歯磨きの際などには取り外すことが可能で、飲食制限がなく口腔ケアを行いやすい点が特徴でしょう。装着時間は日中1〜2時間と就寝中なので、学校生活などに影響を及ぼさないことがメリットです。
ただし、顎の成長が終わってからは、床矯正の装置では治療ができないため、成長期を逃さないことが非常に大切です。床矯正を検討している場合は、早めに歯科医院に相談しておくと良いでしょう。
床矯正で痛みを感じる原因

床矯正では、お子さまの成長を利用して顎の骨を拡大していくため、強い痛みは出にくいとされています。
しかし、痛みの感じ方は人それぞれで、お子さまの場合は違和感や圧迫感を痛みとして訴えることもあります。ここでは、床矯正で痛みを感じる原因をご紹介していきます。
歯が動くことによる痛み
床矯正では、装置によって顎の骨に圧力がかかり、その影響で顎の骨が広がります。この時、顎の骨の拡大に伴って周囲の歯が移動することもあり得ます。その際、歯周組織の状態が変化していくことで、鈍い痛みや違和感が生じるかもしれません。
特に、矯正を開始して間もない時期に痛みが強くなりやすいでしょう。
装置による圧迫や刺激
床矯正の装置は、歯や歯茎、粘膜に一定の力を加えて歯列の幅を広げる構造になっています。そのため、装着直後やネジを回して調節した後に、顎が広がる方向に一時的な痛みや圧迫感が出やすくなります。
特に、子どもは痛みに敏感で、装置が頬の内側や歯ぐきに当たって痛みを感じるケースも少なくありません。装置を調整したことによる圧力や違和感で、話しづらさや食事のしづらさも感じることもあります。
装置の適合不良
装置が適切にフィットしていない場合、歯ぐきや口腔内の粘膜に余分な圧力がかかり、炎症や痛みが生じることがあります。特に、子どもの成長に伴ってあごの大きさや形が変化するため、装置の定期的な調整が欠かせません。
合わない装置を無理に使い続けると、痛みが悪化するだけでなく、治療効果にも悪影響を及ぼす可能性があります。
心理的なストレス
床矯正ではお子さまの顎の成長を利用して顎の骨を拡大するため、他の治療法と比べて痛みが少ないとされています。
しかし、心理的なストレスが原因で、痛みを強く感じるお子さまもいます。治療中の見た目が気になる、装置が口の中にある違和感や話しづらさ、治療の必要性を理解できないなど、さまざまなことが原因でストレスを抱えるお子さまは少なくありません。
不安やストレスは痛みを増強させる可能性があるため、小児矯正では、治療のサポートだけでなく心身のケアも必要といえます。
虫歯や歯肉炎の発生
装置が原因で、虫歯や歯肉炎が起こると痛みが出やすくなります。床矯正の装置は取り外しができるものの、口内の清掃が不十分なまま装置を再装着したり、装置の清掃を怠ったりすると、虫歯や歯肉炎のリスクが高まります。炎症が強ければその分痛みも増すため、日々のケアは非常に重要です。
床矯正で痛みがあるときの対処法

床矯正中に痛みが発生・悪化した場合に備えて、対処法を知っておくことは大切です。以下に、床矯正で痛みがあるときの対処法をご紹介します。
装置の位置とフィット感を確認する
装置がズレていたり、ネジの調整が不適切だったりすると、歯や歯ぐきに不均等な力が加わり、痛みの原因となります。鏡で装置の位置を確認し、左右どちらかに傾いている場合や歯茎に強い圧迫感がある場合は、歯科医師に早めに連絡しましょう。
一時的に装置の使用を中止する
装置の圧迫や痛みが強すぎる場合、無理に装置を使うと逆に歯や歯茎を傷つけかねません。装置が原因で日常生活に支障をきたすほどの痛みがあるときは、一時的に装着をやめ、歯科医師に相談してください。
ただし、長期間装置の使用をやめると、矯正治療の効果を得られなくなる可能性があります。無理やり装着を続けるのは良くありませんが、できるだけ早く歯科医院を受診するようにしましょう。
痛み止めを服用する
強い痛みがある場合には、歯科医師の指導のもとで痛み止めを服用しましょう。痛み止めを服用することで炎症を抑え、痛みを一時的に軽減できるでしょう。
ただし、痛み止めの服用は、根本的な問題の解決にはならないかもしれません。例えば、装置の調整が不十分で粘膜に触れて痛みが出ている場合、痛み止めを服用しても状況は改善されないでしょう。また、痛みが長引く場合や、強い腫れや発熱がある場合には、歯科医師に相談することが大切です。
歯科医師に相談する
床矯正の装置がきつい、痛みが続くなどの症状があるときは、我慢せずに歯科医師に相談しましょう。床装置が合っていない場合は、調整によって痛みが和らぐこともあります。
痛みや違和感を我慢して装置をつけたままにすると、装置が原因で粘膜が傷ついたり、口内炎ができたりするケースもあるでしょう。装置の調整によって改善できることも多いので、我慢せずに早めに歯科医師に相談してください。
床矯正中に痛みが出るのを予防する方法

床矯正中の痛みは、あらかじめ対策しておけばある程度防ぐことが可能です。以下では、床矯正中の痛みを予防するためのポイントを確認していきましょう。
装置の適切な装着を心がける
床矯正の装置は、指示されたとおりに装着することが大切です。装着時間を守ること、歯科医師の指示を守ることを意識してください。
装置のネジを過度に回しすぎないことも、痛みの予防には欠かせません。毎日どのくらいネジを回すのかは歯科医師から指示されるので、指示に従って対応しましょう。
また、正しい装着方法を身につけ、装置が正しく固定されているか確認することも重要です。装置が正しく装着されていないと、歯やあごに不均等な力が加わり、痛みが強くなるかもしれません。装着方法に不安がある方は、歯科医院で相談すれば指導してもらえます。
口内や装置の清掃を怠らない
口内や装置の清掃を怠らないことも、痛みの予防に重要です。装置に汚れや細菌が付着していると、歯ぐきに炎症や痛みを引き起こす原因になります。食後や就寝前には必ず装置を取り外し、丁寧に洗浄しましょう。専用のブラシや洗浄剤を使うことで、清掃の効果を高められます。
お子さまだけでは十分に磨けないことも多いので、保護者の方も協力してあげましょう。
柔らかい食事を心がける
床矯正を開始した直後は、顎や歯に負担がかかりやすく、痛みを感じやすい状態です。矯正を始めた初期のうちは、うどんやおかゆ、スープなど、柔らかくて噛まなくても飲み込める食事を選ぶことで、痛みを和らげられるでしょう。
まとめ

床矯正は、子どもの顎の発育を促しながら歯並びを整える有効な治療法ですが、痛みを伴うことがあります。痛みの主な原因は、歯を動かす力や装置による圧迫などです。
痛みがあるときには、装置のフィット感を確認したり、一時的に装置の使用を中止したり、痛み止めを服用したりすることで対処できます。
床矯正を検討されている方は、松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯治療に限らず、さまざまなお口のお悩みに対応し、患者様一人ひとりに寄り添った歯科医療で健康維持に努めております。当院のホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。

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