こんにちは。松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」です。

根管治療は、虫歯が神経に達した際に歯を残すために行われる重要な治療です。しかし、一般的な虫歯治療と比べて回数が多くなる傾向があり「何回くらい通院すればいいの？」「どういう流れで治療が進むの？」といった疑問を持つ方は少なくありません。

また、症状によっては治療が長引くケースもあり、スムーズに進まないことに不安を感じる患者さまもいるでしょう。

この記事では、根管治療の基本的な流れ、平均的な通院回数、さらに長引く要因とその対策について詳しく解説します。

根管治療とは

根管治療とは、歯の内部にある根管（こんかん）と呼ばれる部分に感染が起こった際に行う治療です。歯は、外側からエナメル質、象牙質、歯髄（しずい）の3層から構成されています。最も内側にある歯髄には、神経や血管が通っています。

虫歯が進行すると、歯の表面だけでなく、内部の組織にまで細菌が侵入して炎症を起こします。根管治療は、この感染した神経や組織を取り除き、根管内をきれいに洗浄・消毒することで、歯を炎症から守るために実施される処置です。

この治療によって歯を残せる可能性が高まり、抜歯を避けられるようになります。重度の虫歯や、事故などの衝撃で神経が損傷した場合などに、根管治療を実施します。

根管治療のメリット

根管治療の大きなメリットは、歯を抜かずに保存できることです。天然歯を残すことで、噛み合わせや発音、見た目のバランスが保たれ、生活の質を維持できるでしょう。

歯を失った場合の治療法はいくつか存在しますが、天然歯に勝るものはありません。ご自身の歯をできるだけ長く維持できることは、健康に生きていく上で非常に重要です。

また、痛みや不快感を改善できることもメリットでしょう。根管治療が必要な状態では、眠れないほどの痛みが生じていることが珍しくありません。根管治療を行えば、痛みや不快感を改善して日常生活への影響を抑えられます。

根管治療のデメリット

根管治療にはいくつかの制限や注意点もあります。まず、治療後の歯の寿命は、健康な歯に比べて短くなる傾向がある点が挙げられるでしょう。また、根管治療は単純に一回で完了するものではなく、何度も通院が必要になることから、患者さまの負担が大きいと感じられることもあります。

さらに、治療の成功率は高いものの、100%ではありません。特に、根管の数や形状が複雑な場合、すべての感染部位を取り除けないリスクがあるため、治療後に再感染が起こることもあります。

根管治療は何回通う？

根管治療にかかる回数は、虫歯の進行度や根管の形状、治療する歯の本数など、さまざまな要因によって変動します。一般的には、3～5回程度が目安とされています。治療にかかる期間は、1ヶ月から2ヶ月程度とされています。

特に、奥歯は歯の根の数が前歯より多く、形状も複雑なため、治療に時間がかかる傾向があります。また、治療中に症状が改善しない場合や感染が残っていると判断される場合には、追加の処置が必要となることもあるでしょう。

根管治療の流れ

根管治療は、通常のむし歯の治療よりも工数が多く、時間がかかります。一般的な根管治療の流れは、以下のとおりです。

• 検査・診断
• 虫歯や汚染部分の除去
• 根管の洗浄と消毒
• 根管の充填
• 土台を立てる
• 被せ物の作製と装着
• 治療後のメンテナンス

それぞれ詳しく確認していきましょう。

検査・診断

まずはレントゲン検査や口腔内の診察により、お口全体の状態をチェックします。その後、虫歯の進行度や根管の状態を正確に判断したうえで、根管治療が必要かどうかを決定します。

虫歯や汚染部分の除去

根管治療を実施する場合、まずは虫歯や感染組織を完全に取り除いていきます。汚染部分の除去を怠ると、細菌が繁殖して治療箇所に再び感染が起こる可能性があるため、丁寧に実施する必要があります。

根管の洗浄と消毒

虫歯部分などを除去できたら、歯髄にアクセスできるように歯を削り、根管内の処置に移ります。細い針金のような形状をしたファイルと呼ばれる治療器具を使って、根管内を清掃します。

治療後に歯の内部に細菌が繁殖すると、二次カリエス（二次虫歯）を引き起こす可能性があります。そのため、根管内を清掃した後、無菌状態に近くなるまで消毒を繰り返していきます。

1週間に一度の頻度で、根管内につめた薬剤を入れ替えながら、洗浄と消毒を進めます。

根管の充填

根管内の清掃と消毒が完了したら、清潔になった根管内に薬剤を充填します。細菌の再侵入を防ぐため、隙間なく充填する必要があります。充填後にはレントゲン撮影をおこなって、根管内に隙間がないか確認することが一般的です。

土台を立てる

根管充填後に土台（コア）を立てて、歯を補強します。歯髄を除去する根管治療を受けた後の歯には、栄養や血液が供給されなくなります。そのため、他の健康な歯と比べると脆くなってしまいます。

土台を立てて歯を補強することで、治療後も長く使用できるようにしていきます。

被せ物の作製と装着

歯の強度を補うために土台を作ったら、その上に被せ物を装着します。被せ物の型取りを行い、適合性の高いクラウンを作製するのが一般的です。

被せ物が完成するまで数日かかることがあり、完成後は歯科医師がクラウンの適合状態を確認しながら慎重に装着します。

治療後のメンテナンス

根管治療が完了した後も、定期的に歯科クリニックでのメンテナンスを受けることが重要です。治療した歯自にも再感染のリスクがあるため、定期的に歯科医師によるチェックやクリーニングを受けましょう。

根管治療の回数が増えるケース

根管の治療回数や期間は、患者さまによって異なります。以下では、根管治療の回数が増えやすいケースについて解説します。

虫歯が重度である

虫歯の程度が軽い場合は簡単な治療で済むことが多いですが、根管内にまで虫歯が達している場合は、完全に感染源を取り除くために根管治療の回数が増加することがあります。根管内は非常に狭く複雑なため、細菌や虫歯部分を完全に除去するために治療が長引くことがあるのです。

根管の形状が複雑である

根管の形状が複雑である場合は、治療にかかる期間が長くなります。特に、奥歯などの根管の数が多い歯は、根管の位置や角度、形状を正確に把握する必要があり、慎重に処置を進めなければなりません。

CTスキャンなどの精密検査を用いて根管の形状を詳細に確認し、複雑な根管に対しては時間をかけて丁寧に治療を行います。その結果、治療を何回も受けなければならなくなり、治療期間も長くなります。

通院間隔を守れていない

根管治療が長引く要因の一つに、通院間隔も挙げられます。上述したとおり、根管治療では根管内を無菌状態にするために、清掃・消毒を何度か繰り返します。1週間に一度の頻度で処置を行って治療を進めていきますが、歯科医師に指示されたタイミングで受診できずにいると、細菌が再び増殖してしまう可能性があります。

この場合、清掃・消毒が終わらず、何度も通院しなければならなくなります。通院間隔が空くと、治療にかかる期間も長くなっていくので、決められた頻度を守って受診するようにしてください。

まとめ

根管治療は、虫歯が神経にまで達した場合に、歯の内部をきれいにし、再感染を防ぐ処置です。歯を残す可能性が高まり、抜歯を避けられるようになります。

治療は通常、数回に分けて行われ、根管の洗浄や消毒、充填などの工程を経て、最終的に被せ物を装着します。これによって歯の機能を回復させ、自然な状態に近づけます。

しかし、虫歯が重度であったり、根管の形状が複雑だったりすると、治療が長引くこともあります。根管内を完全に清掃・消毒することが重要なため、何回か通院しなければならない場合もあるのです。

根管治療を検討されている方は、松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯治療に限らず、さまざまなお口のお悩みに対応し、患者様一人ひとりに寄り添った歯科医療で健康維持に努めております。当院のホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。