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歯のコラム

入れ歯にはどんな種類がある?保険・自費の違いと選ぶポイント


入れ歯にはどんな種類があるのか説明する歯科医師

こんにちは。松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」です。

歯を失った際の治療法として、入れ歯は一般的な選択肢です。しかし、様々な種類があるため「どの種類の入れ歯を選べばよいのか」「保険と自費ではどう違うのか」と疑問に思われる方は多いのではないでしょうか。

この記事では、総入れ歯と部分入れ歯それぞれの種類や特徴について解説します。また、入れ歯を選ぶ際のポイントや、インプラント・ブリッジとの違いについても紹介しますので、参考にしてください。

総入れ歯の種類

総入れ歯のイメージ

歯が一本も残っていない場合に用いられるのが、総入れ歯(総義歯)です。歯茎全体を覆う床(しょう)と呼ばれる部分と、そこに固定された人工の歯から構成されます。床の素材や製作方法によって、保険適用のものと自費診療のものに分けられます。

保険適用内の総入れ歯

保険診療の総入れ歯は、全国どの歯科医院でも一定の品質と機能が保証されており、治療にかかる費用を抑えることができます。ただし、使用する素材や設計にはルールが定められています。

保険の総入れ歯の床は、主にレジン(歯科用プラスチック)で作られています。レジンは歯茎の色に近づけて製作されますが、耐久性を確保するためにある程度の厚みが必要です。そのため、慣れるまでは異物感を覚えやすいかもしれません。

また、レジンは熱を伝えにくいため、食事の際に食べ物や飲み物の温度を感じにくいこともあります。耐久性には優れていますが、使用とともに吸水して変色したり、臭いがつきやすくなったりすることがあるため、毎日の丁寧なお手入れが欠かせません。

自費診療の総入れ歯

自費診療の総入れ歯は、使用できる素材の幅が広く、より精密な製作技術が取り入れられています。そのため、保険診療の入れ歯で課題となりやすかった装着時の違和感を軽減し、自然な見た目や噛み心地の改善を目指すことができます。

ここでは、自費診療で選択できる代表的な総入れ歯の種類を紹介します。

金属床義歯

床の一部、または大部分を金属で作るタイプの入れ歯です。保険診療で使われるレジン床と比べると、金属は強度が高いため、床を薄く仕上げることができます。

これにより口腔内の異物感が軽減され、発音や食事の際も自然な感覚に近づきます。さらに、金属は熱を伝えやすいため、食べ物や飲み物の温度を感じやすく、食事の楽しみを損ないません。

使用される金属にはコバルトクロム合金、チタン、ゴールドなどがあり、それぞれに特徴があります。患者さまの体質や希望に合わせて選択できる点も、自費診療ならではのメリットと言えるでしょう。

シリコーン義歯

床部分を特殊なシリコーンで裏打ちした入れ歯です。シリコーンは柔らかく弾力性があり、クッションのように働くため、硬い床が歯茎に当たる際の痛みを軽減できます。

噛む力を効率よく分散できるので、歯茎への負担が少なくなり、長時間の使用でも快適さを保ちやすいでしょう。

また、シリコーンの弾力は吸盤のような効果を生み、入れ歯の吸着力を高める働きも期待できます。さらに、シリコーン義歯は見た目にも自然で、笑顔や会話の際に違和感が少ない点も評価されています。

部分入れ歯の種類

部分入れ歯のイメージ

部分入れ歯は、一部の歯を失った場合に使用する入れ歯です。残っている歯にクラスプ(留め金)などで固定し、失った歯の部分を補います。部分入れ歯にも保険適用のものと自費診療のものがあり、素材や構造によって様々な種類があります。

保険適用の部分入れ歯

保険適用の部分入れ歯は、レジン床に金属製のクラスプを使用した構造です。クラスプを残っている歯に引っ掛けることで、入れ歯を固定します。

治療費を抑えられることと製作期間が短いことが利点で、修理や調整もしやすく、多くの症例に対応できます。ただし、金属のクラスプが目立ちやすく、特に前歯付近では審美的な問題が生じることがあります。

自費診療の部分入れ歯の種類

自費診療の部分入れ歯には、審美性や機能性を高めた様々なタイプがあります。

金属床の部分入れ歯

金属床の部分入れ歯は、床部分に金属を使用することで薄く快適な装着感を実現します。舌が自然に動かせるため話しやすく、食べ物の温度も感じやすいのが特徴です。金属の強度により長期間安定して使用でき、汚れや臭いも付きにくく衛生面でも優れています。

ノンクラスプデンチャー

金属のクラスプを使用せず、特殊な樹脂素材で維持力を得る部分入れ歯です。歯茎の色に近い素材を使用するため、入れ歯であることが目立ちにくいが大きな特徴です。

金属のクラスプがないため、笑ったときや話すときにも入れ歯が目立ちにくく自然な見た目を保てます。柔軟性のある素材のため装着感も良好で、金属アレルギーの心配もありません。

マグネットデンチャー

残っている歯の根に磁性金属を取り付け、入れ歯側に小型磁石を埋め込むことで磁力により入れ歯を安定させる部分入れ歯です。外れにくく、磁石の吸着力によりしっかりと固定されるため、食事中や会話中にずれる心配が少なくなります。

また、着脱も簡単で高齢の方でも扱いやすいという利点があります。

テレスコープ義歯

残っている歯に内冠と呼ばれる金属冠を被せ、入れ歯側の外冠と精密に嵌合させることで固定する入れ歯です。二重冠構造により非常に高い維持力と安定性を実現します。

優れた維持力と長期的な安定性が特徴で、クラスプを使用しないため審美性にも優れています。一度装着すれば安定することから、食事や会話中にずれる心配がほとんどありません。

入れ歯の選ぶときのポイント

入れ歯を選ぶときのポイントを説明する様子

入れ歯を選ぶ際には、残っている歯の本数や位置、顎の骨の状態、歯茎の健康状態などのお口の状態だけでなく、いくつかのポイントを考慮する必要があります。

まず、審美性を重視するかどうかを考えましょう。人前で話す機会が多い方や見た目を気にされる方は、金属のクラスプが目立たないノンクラスプデンチャーやテレスコープ義歯などが適しているかもしれません。

装着感の良さも重要です。違和感を覚えやすい方は、薄く作れる金属床義歯や、クッション性のあるシリコーン義歯を検討すると良いでしょう。食事の際の温度感覚を大切にしたい方にも、金属床義歯は選ばれています。

また、メンテナンスのしやすさも考慮すべき点です。お手入れに自信がない方や頻繁に歯科医院に通うことが難しい方は、調整や修理がしやすい保険適用の入れ歯が向いているかもしれません。

加えて、金属アレルギーがある方は使用する材料に注意が必要です。金属を使わないノンクラスプデンチャーを検討するか、チタン合金を選ぶという方法もあります。

最終的には、歯科医師としっかりと相談することが最も重要です。疑問や不安があれば遠慮せずに質問し、納得した上で選択することが満足のいく入れ歯治療につながるでしょう。

入れ歯、インプラント、ブリッジの違いも知っておこう

ブリッジやインプラントのイメージ

歯を失った際の治療法には、入れ歯の他にもインプラントやブリッジという選択肢があります。入れ歯は先述したような取り外し式の装置で、治療期間が短く外科的な処置も基本的に必要ありません。

取り外してお手入れできるため清掃がしやすいという特徴がありますが、装着時に違和感を覚えることがあります。

インプラントは、顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。固定式のため天然歯に近い感覚で噛むことができます。見た目も自然で他の歯を削る必要もありませんが、外科手術が必要で治療期間も数ヶ月から半年以上かかることがあります。

ブリッジは、失った歯の両隣の歯を削って土台とし、連結した人工歯を固定する治療法です。固定式のため違和感が少なく、治療期間も短く通常は数週間程度で完成します。ただし、健康な両隣の歯を削る必要があることや、土台となる歯に負担がかかる点はデメリットと言えます。

まとめ

自分に合った入れ歯で美味しく食事をいただく女性

入れ歯には、すべての歯を補う総入れ歯と、一部の歯を補う部分入れ歯があり、それぞれに保険診療と自費診療の選択肢があります。保険診療の入れ歯は費用を抑えられる一方、床に厚みがあることで装着時に違和感を覚える方もいます。

一方、自費診療の入れ歯には多様な種類があり、それぞれに審美性や装着感、機能性といった面で異なる特徴を持っています。見た目の自然さを重視する方、噛み心地を優先したい方など、希望に合わせて選択肢を広げられるのが自費診療の魅力です。

歯を失った場合の治療法にはインプラントやブリッジといった方法もあるため、歯科医師と十分に相談し、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

入れ歯治療を検討されている方は、松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯治療に限らず、さまざまなお口のお悩みに対応し、患者様一人ひとりに寄り添った歯科医療で健康維持に努めております。当院のホームページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。

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