こんにちは。松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」です。
インプラント治療は、見た目や噛む機能を自然に再現できる歯科治療として広く知られるようになってきました。
しかし「年齢が高いと受けられないのでは?」「若すぎても問題があるのでは?」といった不安を持つ方も少なくありません。実際、インプラント治療には年齢に関わるさまざまな条件や注意点が存在します。
今回は、インプラント治療に年齢制限はあるのか解説します。インプラント治療を受けられないケースや高齢の方がインプラント治療を受けるときの注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
インプラント治療とは

インプラント治療とは、歯を失った部分の顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける歯科治療法です。チタン製のインプラント体は骨としっかり結合する性質があり、天然の歯に近い機能と見た目を回復することが可能です。
入れ歯やブリッジと比べて、周囲の歯を削らずに済むため、残っている歯への負担が少なく、長期的な口腔内の健康維持にもつながるとされています。また、噛む力も天然歯に近いため、食事の楽しみが戻るといった喜びの声も多く聞かれます。
ただし、外科手術を伴う治療であるため、すべての人に適応できるわけではなく、事前の診断や検査が非常に重要です。
インプラント治療に年齢制限はある?

年齢によってインプラント治療の可否が変わるかどうかは、多くの方が気になるポイントです。インプラント治療には、明確な法的な年齢制限は設けられていません。
しかし、医学的な観点からは、骨の成長が完了していることが治療の前提条件の一つとされています。一般的に、男女ともに18歳前後で骨の成長が止まるとされており、それ以降であればインプラント治療が検討可能になります。
一方で、上限年齢については特に定められていません。実際に高齢の方でも、健康状態や骨の質に問題がなければインプラント治療を受けているケースは少なくありません。つまり、年齢だけで判断するのではなく、その人の健康状態と口腔環境が治療の可否を左右するのです。
インプラント治療を受けられないケース

年齢に関係なく、以下のようなケースではインプラント治療が難しいことがあります。具体的な例を見てみましょう。
全身疾患があるケース
高血圧や糖尿病、心臓病、骨粗しょう症などの全身疾患を持つ方は、インプラント治療において特別な配慮が必要です。これらの疾患がある場合、手術時や術後の合併症リスクが高まることがあり、治療の可否は慎重に判断されます。
特に糖尿病は、治療後の傷の治癒を遅らせるだけでなく、感染のリスクを高めるため、血糖値のコントロールが不十分な状態ではインプラントが適さないこともあります。そのため、主治医との連携のもとで治療計画を立てる必要があります。
全身状態に不安がある場合は、歯科医と医科の連携による総合的な判断が重要です。
骨量・骨質が不十分なケース
インプラント治療では、人工歯根をしっかりと固定するために、十分な顎の骨の量と質が求められます。
しかし、歯を失ってから時間が経過している場合や、加齢・歯周病などの影響で骨が痩せているケースでは、インプラントの安定性が確保できない可能性があります。また、骨の密度が低いと、インプラント体と骨が結合しにくくなることもあります。
こうした場合には、顎の骨を増やす処置を行うことで、治療が可能になることもあります。
喫煙習慣があるケース
喫煙はインプラント治療の成功率を下げる大きなリスク要因の一つです。
タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素は血管を収縮させ、血流を悪化させるため、インプラント手術後の傷の治りが遅くなります。さらに、インプラント体と骨が結合する過程にも悪影響を及ぼし、長期的な安定性を損なう可能性があります。
また、喫煙によって口腔内の免疫力が低下し、インプラント周囲炎などの感染症を引き起こすリスクも高まります。
こうした理由から、多くの歯科医院では、インプラント治療を希望する方に対して禁煙を強く勧めています。治療前後の一定期間だけでなく、長期的に禁煙を継続できるかどうかが、インプラントの予後に大きく関わります。
重度の歯周病があるケース
歯周病が進行している状態では、インプラント治療は非常に困難になります。歯周病は歯を支える骨を破壊する病気であり、同じようにインプラント周囲の骨にも悪影響を与えるためです。
重度の歯周病があるままインプラントを埋入しても、周囲に感染が広がり、最終的にはインプラントの脱落につながる恐れがあります。そのため、まずは歯周病の治療と口腔内の環境改善が優先されます。
高齢者がインプラント治療を受ける場合の注意点

高齢者でもインプラント治療を受けることはできますが、年齢に応じた配慮が必要です。以下の点に注意しましょう。
骨の状態の確認が必要
高齢になると、顎の骨が痩せている場合や骨密度が低下している場合が多いです。そのため、CTスキャンなどによる精密な検査で骨の状態を把握することが欠かせません。骨の厚みや高さが足りない場合には、骨を増やす処置が必要となることもあります。
高齢者にとっては手術の負担も考慮しながら治療計画を立てる必要があります。
全身の健康状態との関係
高齢者がインプラント治療を受ける際には、口腔内の状態だけでなく、全身の健康状態を十分に考慮する必要があります。特に糖尿病や高血圧、心疾患、脳血管障害などの慢性疾患を抱えている場合、手術中のリスクや術後の回復に影響を及ぼすことがあります。
たとえば、糖尿病では血糖コントロールが不十分な場合に感染や傷の治癒遅延が起こりやすくなります。また、服用している薬の種類によっては、出血リスクや骨代謝に影響することもあり、インプラント治療に制限がかかることもあります。
治療を安全に進めるためには、歯科医師だけでなく、かかりつけの内科医や専門医との連携が不可欠です。全身の状態を正確に把握し、無理のない治療計画を立てることが、成功への第一歩となります。
ケアが継続できるかの判断
インプラントは、治療が完了したあとも長期間にわたるメンテナンスが欠かせません。特に高齢者にとっては、継続的に通院できるか、自分で十分な口腔ケアが行えるかどうかが重要な判断材料になります。
インプラント周囲の清掃が不十分だと、歯周病と似た症状のインプラント周囲炎を引き起こし、最悪の場合はインプラントが脱落することもあります。そのため、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることと、毎日しっかりとセルフケアを行うことが重要なのです。
加齢に伴い介護が必要になった場合や、認知機能が低下した場合には、これらのケアが困難になることもあるでしょう。そのため、将来的な生活環境も踏まえて治療の可否を検討することが大切です。
まとめ

インプラント治療は、失った歯の機能を回復させる治療法として多くの方に選ばれています。年齢を問わず多くの人にとって有効な選択肢となり得ますが、年齢に応じた体の状態や生活背景を考慮したうえで判断する必要があります。
若年者であれば骨の成長が完了しているかどうか、高齢者であれば全身状態や骨の質、そして今後のケアの継続性を見極める必要があります。また、喫煙や全身疾患、骨の状態などによってはインプラント治療が適さないケースもあります。
年齢だけで判断せず、今の自分の状態に合った治療を選ぶことが、より満足のいく結果へとつながります。インプラントに関心がある方は、一度信頼できる歯科医院で相談しましょう。
インプラント治療を検討されている方は、松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯治療に限らず、さまざまなお口のお悩みに対応し、患者様一人ひとりに寄り添った歯科医療で健康維持に努めております。当院の診療案内ページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。


