おひさま歯科

松山市余戸の患者様を笑顔にする歯科医院

受付時間 9:00〜18:30・休診日:木日祝

歯のお話

根管治療とは?治療の流れや期間までわかりやすく解説

歯の根管のイメージ

こんにちは。松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」です。

ひどい虫歯で、「歯の神経を抜く治療(根管治療)が必要です」と診断され、不安を感じていませんか。どのような治療をされるのか、痛いのか、期間はどのくらいかかるのか、分からないことだらけで怖いと感じる方も多いでしょう。

根管治療は、抜歯を避けてご自身の歯を残すための、非常に重要で精密な治療です。治療を途中でやめたり放置したりすると、歯を失うことにも繋がりかねません。

この記事では、根管治療とは何か、その種類や治療の流れをステップごとに詳しく解説します。メリット・デメリットなどについてもご紹介しますので、安心して治療を受けたい方はぜひ参考にしてください。

根管治療とは

根管治療のイメージ

根管治療は、歯の内部にある神経や血管が通る細い管(根管)に炎症や感染が生じた際に行われる治療です。虫歯が進行して歯の神経まで達した場合や、外傷などで神経が損傷した場合に、感染した組織を取り除き、根管内を清掃・消毒した後、薬剤や材料で密封します。これにより、歯を抜かずに残すことを目指します。

根管治療が必要なケース

深い虫歯によって神経が炎症を起こしていたり、歯の根の先に膿がたまったりした場合に根管治療が必要になります。過去の治療後に再び痛みや腫れが生じたり、事故などで歯を損傷して神経まで影響を受けた場合にも実施することがあります。

根管治療の種類

根管治療の種類を紹介する歯科医師の男性

根管治療にはいくつかの種類があります。ここでは、根管治療の種類について解説します。

抜髄(ばつずい)

抜髄は、虫歯などで歯の神経(歯髄)が炎症や感染を起こした場合に行う処置です。歯の内部にある神経や血管を取り除き、根管内を丁寧に洗浄・消毒した後、薬剤で密封します。これにより、痛みの原因を取り除き、歯を残すことが期待されます。

感染根管治療

感染根管治療は、過去に神経を取った歯や、根管内に細菌感染が生じた場合に行われます。感染した組織や古い詰め物を除去し、根管内を徹底的に消毒します。治療後は再度薬剤で密封し、感染の再発を防ぐことを目指します。

再根管治療

再根管治療は、以前に根管治療を受けた歯で再び症状が現れた場合に選択されます。前回の治療で取り残された感染源や新たな感染に対して、再度根管内の清掃と消毒を行い、適切に封鎖することで歯の保存を図ります。

根管治療の流れ

根管治療のために虫歯を治療する様子

ここでは、根管治療の流れについて解説します。

虫歯の除去

虫歯の除去は、根管治療の最初の重要な工程といえます。虫歯菌に侵された歯質や感染した歯髄を完全に除去しなければ、再度炎症が発生する可能性があるためです。根管内の細部までしっかりと清掃することが、治療成功の大きなポイントです。

汚染された神経の除去

根管治療では、まず虫歯や感染によって汚染された歯の神経(歯髄)を専用の器具で丁寧に取り除きます。神経の除去は、根管内に残る細菌や感染源を徹底的に排除するために重要で、細い根管の先端までしっかり清掃することが求められます。

特に、根管の長さを測定する際は根尖から0.5〜1mm手前までを目安に器具を挿入し、過剰な除去や根の外への感染拡大を防ぐことが注意点です。

歯の根の中の洗浄

歯の根の中の洗浄は、根管治療において非常に重要な工程です。虫歯菌や感染物質を徹底的に取り除くため、専用の器具で根管内を拡大しながら、次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒液を用いて洗浄します。

根管は非常に細く複雑な形状をしているため、洗浄が不十分だと再感染のリスクが高まります。一般的には1本の歯につき30分から1時間程度かけて丁寧に行い、必要に応じて数回に分けて洗浄を繰り返すこともあります。

仮蓋をする

根管治療では、根管内の洗浄や消毒が終わった後、次回の治療までの間に細菌の侵入を防ぐために仮蓋をします。仮蓋は通常、仮封材という専用の材料で行い、しっかりと密閉することが重要です。

仮蓋が外れたり破損した場合、根管内に唾液や細菌が入り再感染のリスクが高まるため、違和感や外れた際は早めに歯科医院へ連絡しましょう。仮蓋の期間は通常1週間程度が目安ですが、症状や治療内容によって異なる場合があります。

根管充填

歯の内部を無菌状態に保つために重要な工程が、根管充填です。根管内を洗浄・消毒した後、専用の材料を隙間なく詰めて密閉します。根管内に隙間があると、細菌が侵入して増殖する恐れがあります。そのため、しっかり充填できているか、丁寧に確認しなければなりません。

被せ物・詰め物の治療

根管治療が完了した後、歯の強度や機能を回復させるために被せ物や詰め物の治療が行われます。根管治療で歯の内部をきれいにした後は、歯がもろくなるため、通常は土台(コア)を入れてからクラウン(被せ物)を装着します。

詰め物や被せ物の素材には、保険適用の銀歯やレジン、見た目が自然なセラミックなどがあり、耐久性や審美性、費用を比較して選択します。

根管治療の治療期間

根管治療の治療期間のイメージ

一般的に、根管治療が1回の通院で終わることはありません。多くの場合、1週間から数週間にわたり、2〜4回程度の治療が行われることが多いです。症状や歯の状態によって期間が前後することもあります。治療の進行状況や個人差によっても異なるため、担当の歯科医師とよく相談しながら治療計画を立てることが大切です。

治療中に注意すること

根管治療中は、治療している歯に強い力をかけたり、硬いものを噛んだりしないよう注意が必要です。また、仮詰めの状態では細菌が入りやすいため、歯磨きやうがいを丁寧に行い、口腔内を清潔に保つことが重要です。痛みや違和感が強い場合は、無理をせず早めに歯科医院へ相談しましょう。

根管治療のメリット

根管治療のメリットのイメージ

ここでは、根管治療をするメリットについて解説します。

歯を残せる可能性が高い

根管治療は、むし歯や感染が歯の神経まで達した場合に行う治療で、抜歯せずに歯を残せる可能性が高いのが大きなメリットです。実際、根管治療を適切に行うことで約80〜90%のケースで歯を保存できるとされています。

抜歯を選択した場合はインプラントやブリッジなどの補綴治療が必要となり、費用や治療期間が増えるだけでなく、周囲の歯や骨への負担も大きくなります。

噛む機能の維持

根管治療を行うことで、歯を抜かずに済むため自分の歯でしっかり噛む機能を維持できます。例えば、抜歯後に入れ歯やブリッジを装着した場合、噛む力は天然歯の約30〜60%程度に低下するとされていますが、根管治療で歯を保存できれば噛む力をほぼそのまま保つことが可能です。

また、噛み合わせのバランスも崩れにくく、食事や会話の際の違和感も最小限に抑えられます。

見た目の改善

根管治療を行うことで、虫歯や感染が進行した歯を抜かずに残すことができ、見た目の自然さを保つことが可能です。特に前歯など目立つ部分の場合、抜歯してしまうと入れ歯やブリッジ、インプラントなど人工物で補う必要があり、色や形が周囲の歯と完全に一致しないことがあります。

一方、根管治療後に被せ物を装着する際は、色調や形状を周囲の歯と合わせて作製するため、治療した歯が目立ちにくく、自然な笑顔を維持できます。

根管治療のデメリット

根管治療のデメリットのイメージ

ここでは、根管治療のデメリットについて解説します。

治療期間が長くなりやすい

根管治療では、根管内をしっかり消毒・殺菌しなければなりません。特殊な薬剤を入れて1週間ほど置く工程もあるので、治療期間が長くなりやすいです。

また、経過観察も必要となるため、1か月以上かかる場合もあります。治療を途中で中断すると再感染のリスクが高まるため、最後まで通院することが重要です。

再発リスクがある

根管治療は、歯の内部にある感染した神経や組織を除去し、消毒・密封する治療ですが、完全に細菌を除去することが難しいため、約10~20%のケースで数年以内に再発するリスクがあります。特に、根管が複雑に分岐していたり、治療中に細い根管を見逃した場合には、細菌が残存しやすくなります。

歯がもろくなる可能性

根管治療では、虫歯菌に感染した歯の神経や血管を取り除き、内部を消毒・充填しますが、この過程で歯の内部組織が失われるため、治療後の歯は健康な歯に比べて約2~4割ほど強度が低下するといわれています。そのため、強い力が加わると割れやすくなったり、欠けやすくなったりするリスクがあります。

特に奥歯など噛む力が大きくかかる部位では、治療後にクラウン(被せ物)を装着するなど、歯を保護する追加処置が推奨されます。

根管治療ができない場合は?

根管治療ができない場合はどうするのか考える夫婦

重度の虫歯や歯根の状態によっては、根管治療で歯を残すことが難しいケースがあります。そのような場合には、歯を抜いたあとに別の方法で咬む機能や見た目を回復させる必要があります。代表的な治療方法には以下のような治療法があります。

インプラント

インプラントは、失った歯の部分にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に被せ物を装着する方法です。天然歯に近い噛み心地や見た目を得られるのが大きな魅力です。隣の歯を削らずに済み、単独で機能回復できる点もメリットといえます。

一方で外科的な手術を伴うため、全身の健康状態や顎の骨の量・質によっては適応できない場合があるため、事前の精密検査が欠かせません。

入れ歯

入れ歯は、取り外しが可能な人工歯を用いて欠損部を補う治療法です。比較的短期間で作製でき、外科的な負担も少ないため、多くの方に対応できる選択肢です。部分入れ歯と総入れ歯があり、費用も他の治療に比べて抑えやすいのが特徴です。

ただし、装着感に慣れるまで時間がかかることや、噛む力が天然歯やインプラントに比べて弱いと感じる場合がある点は理解しておく必要があります。

ブリッジ

ブリッジは、失った歯の両隣の健康な歯を削って支台とし、連結した人工歯を固定する治療法です。固定式のため装着感が自然で、取り外しの手間がない点がメリットです。

ただし、支えとなる健康な歯を削る必要があり、その歯に負担がかかる可能性があるため、長期的な視点でのリスクも考慮して選択することが大切です。

まとめ

根管治療をする歯科医師と歯科衛生士

根管治療は、重度の虫歯で感染した神経などを取り除き、歯を抜かずに残すための重要な治療です。治療は、根管内の清掃・消毒から薬剤の充填、そして最終的な被せ物の装着まで、複数回の通院を要する精密な作業となります。

歯を残せるという大きなメリットがある一方、治療期間が長引くことや、治療後の歯がもろくなるなどのデメリットも理解しておく必要があります。

根管治療は歯を救うための最後の砦です。治療の必要性や流れを正しく理解し、最後までしっかりと通院を続けて、大切なご自身の歯を守りましょう。

根管治療を検討されている方は、松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯治療に限らず、さまざまなお口のお悩みに対応し、患者様一人ひとりに寄り添った歯科医療で健康維持に努めております。

当院の診療案内ページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。

お知らせ一覧