おひさま歯科

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歯のお話

歯周病とは?原因・治療法・予防法を詳しく解説

歯周病になった赤い歯茎を見せているイメージ

こんにちは。松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」です。

歯ぐきが腫れたり、歯磨きの際に出血したりした経験はありませんか。それはもしかすると歯周病のサインかもしれません。

歯周病は、日本人の成人の多くがかかっているとされる国民病でありながら、初期段階では自覚症状がほとんどないため、気づかずに進行することが多い厄介な病気です。

放置すれば歯を失う原因にもなり、さらに最近では糖尿病や心疾患などの全身疾患との関連も指摘されています。

今回は、歯周病とはどのような病気か詳しく解説します。進行の仕組みや原因、治療法、そして予防のポイントについても解説しますので、歯周病の症状にお悩みの方や歯周病を予防したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

歯周病とは

歯周病が進行していく様子の模型

歯周病は、歯ぐきや骨など、歯を支えている組織に炎症が起こる病気です。はじめはちょっとした腫れや出血程度でも、気づかないうちに進行していき、最終的には歯が抜けることもあります。

この病気は、ある日突然悪化するわけではなく、少しずつ段階を踏みながら進んでいくのが特徴です。知らない間に進行することも多いため、早めに気づいて対処することが大切です。

ここからは、歯周病がどのように進んでいくのか、そのステップを詳しく見ていきましょう。

歯肉炎

歯周病の初期段階が歯肉炎です。この段階では、歯と歯ぐきの境目にプラーク(歯垢)がたまり、歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きの際に出血しやすくなったりします。

しかし、まだ歯を支える骨には影響が及んでおらず、正しい歯磨きと歯科医院でのクリーニングによって改善が見込めるケースが多いです。自覚症状が少ないため、気づかずに放置してしまうことが多いのもこの段階の特徴です。

軽度歯周炎

歯肉炎が進行すると、歯ぐきだけでなく歯を支える骨にも炎症が及びはじめ、軽度歯周炎となります。

この段階では歯と歯ぐきの間に歯周ポケットができ、内部にプラークや歯石がたまりやすくなります。歯ぐきの腫れや出血が続き、口臭が気になることもあります。見た目の異常が少なく自覚しにくいため、気づかないうちに進行するケースが多いのも特徴です。

この段階であれば、専門的なクリーニングやブラッシング指導により、進行を止めることが可能です。

中等度歯周炎

軽度歯周炎がさらに進行すると、歯を支える骨の破壊が進み中等度歯周炎と呼ばれる状態になります。

歯周ポケットが深くなり、歯ぐきが下がって歯が長く見えるようになるほか、歯がぐらつく感覚を覚えることもあります。口臭が強くなったり、噛んだときに違和感を覚えたりすることもあるでしょう。

この段階では、歯周基本治療に加えて外科的な処置が必要となる場合もあります。適切な治療を受けることで、進行を抑え、歯を残す可能性を高めることができます。

重度歯周炎

中等度歯周炎がさらに進行すると、歯を支える骨の大部分が失われ、重度歯周炎となります。

この段階では歯の動揺が著しくなり、食べ物を噛むときの痛みや不快感が強まります。歯ぐきは大きく下がり、歯が長く見えるようになるほか、最終的には歯が自然に抜け落ちることもあります。炎症が慢性的に続くため、口臭も強くなります。

治療には外科的処置が必要になることが多く、状態によっては抜歯を選択せざるを得ない場合もあるでしょう。

歯周病の原因

歯周病の原因の一つである喫煙をするイメージ

歯周病は、単に歯磨きを怠ったことによるものだけではなく、さまざまな生活習慣や身体的要因が複雑に関係しています。ここでは、歯周病を引き起こす主な原因について、具体的に解説していきます。

ブラッシングが不十分

最も基本的かつ重大な原因が、毎日の歯磨き不足によるプラーク(歯垢)の蓄積です。プラークは細菌のかたまりで、これが歯と歯ぐきの間に溜まると炎症を引き起こし、歯肉炎や歯周炎の原因になります。とくに歯と歯の間や奥歯は磨き残しが多くなりがちです。

自己流ではなく、正しいブラッシング方法を身につけることが、歯周病予防の第一歩となります。

喫煙習慣

タバコを吸う人は、歯周病にかかるリスクが非喫煙者に比べて大幅に高いとされています。

喫煙によって歯ぐきの血流が悪くなり、炎症に対する免疫反応が低下します。また、ニコチンや有害物質が組織の治癒を妨げるため、治療の効果も現れにくくなります。見た目には炎症が目立ちにくく、発見が遅れる傾向がある点にも注意が必要です。

ストレス

過剰なストレスは、身体の免疫機能を低下させ、細菌への抵抗力を弱めます。これにより、歯ぐきの炎症が進行しやすくなり、歯周病の悪化を招きます。

さらに、ストレスは歯ぎしりや食いしばりといった無意識の習慣を引き起こし、歯や歯ぐきに過剰な力が加わることで症状を悪化させることもあります。

食習慣の乱れ

食生活のバランスが崩れると、歯や歯ぐきを構成する組織の修復力が低下します。

特にビタミンCやタンパク質、カルシウムなどの栄養素が不足すると、歯ぐきが炎症を起こしやすくなります。また、糖分の多い食品を頻繁に摂取することで、プラーク中の細菌が活発になり、歯周病を引き起こすリスクが高まります。

歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりや食いしばりは、歯に強い力を加えることで歯を支える組織にダメージを与え、歯周病の進行を早める原因となります。とくに就寝中の歯ぎしりは気づきにくく、長期間放置すると歯のぐらつきや顎の不調にもつながります。

歯周病の治療法

歯周病の初期治療でスケーリングをするイメージ

歯周病は進行性の病気ですが、早期に対処すれば症状の進行を抑えたり、改善したりすることが可能です。ここでは、一般的な歯周病治療の内容について説明します。

歯周基本治療

歯周病治療の第一段階として行われるのが歯周基本治療です。これは、歯周病の原因となる歯垢や歯石、細菌の温床を取り除くことを目的としています。

主な処置には、スケーリング(歯石除去)やルートプレーニング(歯根表面の滑沢化)などがあります。また、患者さんのセルフケアを見直すためのブラッシング指導も行われます。

この段階で炎症が改善されるケースも多く、歯周病の進行を食い止めるうえで欠かせない基本治療です。

歯周外科治療

歯周基本治療で症状の改善が見られない場合や、歯周ポケットが改善されない場合には歯周外科治療が行われます。

これは外科的に歯ぐきを切開し、歯根の深い部分に付着した歯石や感染組織を除去する治療です。また、失われた骨の再生を促す歯周組織再生療法などの高度な治療が選択されることもあります。

歯周病を予防する方法

歯周病の予防で丁寧に歯みがきをする男性

歯周病は予防が非常に重要な病気です。ここでは、歯周病を未然に防ぐための具体的な方法をご紹介します。

しっかり歯磨きをする

歯周病予防の基本は、毎日の丁寧な歯磨きです。ただ磨くだけではなく、どう磨くかがとても重要です。

歯と歯ぐきの境目にブラシの毛先をしっかり当て、優しく小刻みに動かすことで、歯垢を効果的に除去できます。磨き残しが多い奥歯や歯の裏側にも意識を向け、1回の歯磨きに最低でも2〜3分はかけましょう。就寝前は特に丁寧なケアが必要です。

磨き方に不安がある方は、歯科医院でブラッシング指導を受けるとよいでしょう。

デンタルフロスや歯間ブラシを活用する

歯ブラシだけでは届かない歯と歯の間の汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシを使って取り除くことが大切です。これらの補助清掃用具を使うことで、歯垢の除去率が格段に上がり、歯周病の発症リスクを下げることができます。

使用方法を誤ると歯ぐきを傷つける可能性があるため、歯科医院でアドバイスを受けると安心です。毎日の習慣として取り入れましょう。

食生活を改善する

健康な歯ぐきを維持するためには、栄養バランスのとれた食事が欠かせません。とくにビタミンCは歯ぐきの血管を強く保ち、炎症を抑える働きがあります。また、カルシウムやタンパク質も歯周組織の修復や維持に役立つ重要な栄養素です。

加工食品や糖分の多いスナック類ばかりに偏った食生活は、プラークの増加や免疫力の低下を招き、歯周病を進行させる原因になります。野菜、果物、乳製品、魚などを積極的に取り入れるようにしましょう。

禁煙する

喫煙は歯周病の最大のリスク要因のひとつです。タバコに含まれる有害物質が歯ぐきの血流を悪化させ、炎症に対する免疫機能を低下させます。また、治療の効果も現れにくくなるため、喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病の進行が早く、重症化しやすい傾向があります。

禁煙をすることで歯ぐきの状態は徐々に改善し、歯周病予防だけでなく、全身の健康にも大きなメリットがあります。

歯ぎしりや食いしばりの対策をする

歯ぎしりや食いしばりは、歯周組織に過剰な負担をかけ、歯周病を悪化させる要因となります。特に睡眠中の歯ぎしりは無意識のうちに行われるため、本人が気づかないまま症状が進行することがあります。

対策としては、ナイトガードと呼ばれる専用のマウスピースの装着が推奨されます。また、日中の無意識な噛みしめ癖に気づくことも大切です。

ストレスを溜めない

ストレスが続くと免疫力が低下し、歯周病に対する抵抗力も弱まります。また、ストレスは歯ぎしりや食いしばりの原因にもなり、口腔内の状態に直接影響を及ぼします。

歯周病を予防するためには、心身のバランスを整えることも重要です。趣味や運動、十分な睡眠、リラックスできる時間を意識的に確保することで、ストレスを軽減しましょう。心の健康が、歯ぐきの健康にもつながっているのです。

定期的に歯科検診を受ける

自覚症状が出にくい歯周病を早期に発見・予防するためには、定期的に歯科検診を受けることが欠かせません。

3〜6ヶ月に1回のペースで歯科医院を受診し、歯ぐきの状態や歯垢の付き具合をチェックしてもらいましょう。また、歯石の除去や専門的なクリーニングを定期的に受けることで、歯周病の予防につながります。

プロによるメンテナンスとセルフケアの両立が、歯周病予防の最も効果的な方法です。

まとめ

歯周病を予防して笑顔の男性

歯周病は、決して他人事ではない誰にでも起こり得る身近な病気です。初期段階では痛みなどの目立った症状がないため、気づかぬうちに進行し、最悪の場合には歯を失う可能性もあります。

しかし、原因を正しく理解し、日々のセルフケアや生活習慣を見直すことで、予防や進行の抑制は十分に可能です。

自分の歯で長く健康に過ごすためにも、歯周病についての正しい知識を持ち、日々の生活に生かしていくことが大切です。今日からできることを一つずつ始めて、口腔内の健康を守りましょう。

歯周病の症状にお悩みの方は、松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯治療に限らず、さまざまなお口のお悩みに対応し、患者様一人ひとりに寄り添った歯科医療で健康維持に努めております。当院の診療案内ページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。

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