こんにちは。松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」です。
歯科医院と聞くと、虫歯や歯周病になってから治療のために行く場所だと思われる方も多いかもしれません。
しかし、近年では、それらの予防のために通う方も増えてきました。予防歯科は、病気になる前の段階から口腔内の健康を維持し、将来的なトラブルを未然に防ぐことを目的とした分野です。
この記事では、予防歯科とはどのような取り組みなのか、予防歯科で得られるメリットには何があるのかを解説し、具体的な内容や通うべき頻度をご紹介します。
予防歯科とは

予防歯科とは、歯や歯茎を健康な状態に保ち、虫歯や歯周病といった口腔内の病気を未然に防ぐための歯科医療です。治療のためではなく、予防のために歯科医院を受診するという考え方は、近年ますます重要視されています。
歯科に限りませんが、医療が発展したことで、定期的にメンテナンスを受ければ病気のリスクを低減できるようになりました。そのため、痛みが出てから治療を受けるのではなく、病気のリスクを下げて予防することが重要視されているのです。
近年では、小児期からの予防歯科の重要性も高まっています。子どものうちから歯科医院に慣れていれば、一生涯にわたって健康な口腔環境を維持できる可能性があるでしょう。
予防歯科のメリット

定期的に予防歯科を受けることは、口腔内のトラブルを予防し、健康な状態を維持するために非常に重要です。ここでは、予防歯科のメリットをご紹介します。
将来的な治療の費用と負担を軽減できる
予防歯科で定期的にケアを受けることは、経済的・身体的な負担を軽減する方法ともいえます。虫歯や歯周病が悪化してから治療を受ける場合、複雑な治療や高額な治療が必要になるケースが多いためです。
例えば、虫歯が進行して神経の治療が必要になると、費用も時間もかかります。歯を失って入れ歯やインプラントなどの治療が必要になった場合、経済的負担はさらに増加するでしょう。
一方、予防歯科に通っていれば、虫歯や歯周病などの疾患を早期に発見して対処できます。初期段階で治療をすれば、治療にかかる費用や時間を大幅に減らすことが可能です。
口腔機能の低下を防げる
加齢とともに、歯や歯ぐき、舌などの口腔機能は徐々に衰えていきます。これにより、飲み込みにくさ、発音の不明瞭さ、咀嚼力の低下などが生じ、食事や会話がしづらくなる場合もあるでしょう。
しかし、予防歯科によってこれらの変化を抑えると、食事の楽しみを維持でき、栄養摂取量や免疫力の向上にもつながるでしょう。また、会話や笑顔が気軽にできると社会との交流が保たれ、認知症の予防や抑制にもつながると考えられます。
生活の質(QOL)の向上につながる
健康な歯で食事を楽しめることは、日々の生活の満足度や健康状態に直結します。虫歯や歯周病が進行すると、食べ物が噛めなくなったり、食事の際に痛みが生じたりすることがあります。
これにより、栄養バランスが崩れたり、食事を楽しめなくなったりするなど、日常生活におけるQOL(生活の質)が大きく損なわれます。予防歯科を通じて健康な口腔環境を維持すれば、最後まで自分の歯でしっかり食事を楽しめるでしょう。
全身の健康維持にもつながる
歯や歯ぐきの健康は、全身の健康とも密接に関わっています。近年の研究では、歯周病が糖尿病や心疾患、脳梗塞などの全身疾患と関連していることが分かってきました。特に、糖尿病との関係は深く、口腔内の炎症が血糖コントロールを悪化させることも知られています。
予防歯科によって口腔内を健康に保つことは、糖尿病などの慢性疾患の管理にも役立つのです。
家族への感染リスクを軽減できる
お子さまが虫歯になる原因として、家族との接触を通じて虫歯菌が移るケースが挙げられます。保護者の方の口内に虫歯菌がいると、日々のコミュニケーションを通じてお子さまの口内に虫歯菌が移行するのです。
予防歯科で口腔内の健康状態を良好に保っていれば、子どもの虫歯予防にもつながります。
予防歯科で行う内容

ここでは、予防歯科で実際にどのようなケアが行われるのかを詳しく解説します。
カウンセリングとリスク評価
初めに、患者さまの口腔状態や治療歴、生活習慣を確認するカウンセリングを行います。歯磨きの仕方や、糖分の摂取頻度などを知ることで、虫歯や歯周病のなりやすさを判断するのです。
また、歯並びの状態や詰め物・被せ物の状態などから、リスクの高い部位を特定します。
定期的なクリーニング(PMTC)
歯科医院では、プロによる歯のクリーニングも受けられます。これをPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)と呼び、日常の歯磨きでは落としきれないプラークや歯石を取り除くことができます。
PMTCでは、専用の器具と研磨剤を使って歯の表面を滑らかに仕上げ、再び汚れが付きにくい環境を作ります。加えて、タバコのヤニやステイン(着色汚れ)などの頑固な汚れも除去できるため、見た目も改善されるでしょう。
フッ素塗布
フッ素には、歯質の強化や細菌の活動を抑える効果があります。定期的にフッ素を塗布することで、虫歯になりにくい強い歯を維持することができます。
特に、歯の表面にとどまっているごく初期の虫歯であれば、フッ素を塗布することで改善できる場合もあるでしょう。
ブラッシング指導
予防歯科では、患者さま一人ひとりに合わせたブラッシング指導が行われます。歯並びや噛み合わせは人によって異なるため、自己流の歯磨き方法では磨き残しが多くなります。プラーク除去率は、ブラッシング方法によって大きく変わります。
ブラッキング指導では、染め出し液を用いて磨き残しを可視化し、より効果的なブラッシングを指導します。一人ひとりの歯並びや口腔内の状態に合ったブラッシング方法を知ることで、日々のセルフケアの質が向上し、虫歯や歯周病の予防につながります。
シーラント処置
シーラント処置は、奥歯の噛み合わせ部分の溝に 歯科用レジン(樹脂)を流し込んで硬化させる予防処置です。奥歯には深い溝があり、食べかすや汚れがたまりやすく、歯ブラシの毛先も届きにくいため虫歯ができやすい部位です。
シーラント処置を行うことで、物理的に食べかすの蓄積を防ぎ、虫歯のリスクを軽減します。特に、6歳臼歯は虫歯になりやすいとされており、シーラント処置を行うことが多いです。
予防歯科はどれくらいの頻度で通う?

予防歯科の効果を得るためには、継続的な通院が必要です。では、どれくらいの頻度で歯科医院に通うのがよいのでしょうか。
一般的には、虫歯や歯周病がない状態であれば3か月に1回程度の受診が推奨されます。歯周ポケットが深く歯石が付着しやすい方や、歯周病の進行が見られる方は、1〜2か月に1回の受診が求められることもあります。
フッ素塗布やセルフケアの指導も、このタイミングで行われます。
早期に異変を見つけることで、治療の負担を軽減し、歯を長く健康な状態で残せます。特に、歯周病は再発しやすいため、定期的なプロフェッショナルケアが予防には不可欠です。
まとめ

予防歯科とは、虫歯や歯周病などの口腔トラブルを未然に防ぐための重要な取り組みです。定期的な検診やクリーニング、フッ素塗布、ブラッシング指導などを通じて、健康な口腔環境を維持することができます。
また、予防歯科は虫歯や歯周病の予防だけでなく、全身の健康維持にもつながることが分かってきました。歯周病が、糖尿病や心疾患などの全身疾患と関わりがあるという研究結果もあり、口腔ケアは身体全体の健康管理の一環といえます。
そのため、定期的に歯科医院へ通い、専門的なケアを受けることが大切です。痛みが出てから受診するのではなく、健康な今こそ歯科医院に足を運んで、将来のトラブルを防ぎましょう。
予防歯科を検討されている方は、松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯治療に限らず、さまざまなお口のお悩みに対応し、患者様一人ひとりに寄り添った歯科医療で健康維持に努めております。当院の診療案内ページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。