089-972-0135予防歯科
予防こそが大切【歯科医院に一生通っていただきたいです】
「歯医者さんは、歯が痛くなったり困ったことが起きてから行く場所」
多くの方が、今もそのようにお考えかもしれません。
しかし、私たちはそのイメージを根本から変えていきたいと強く願っています。これからの歯科医院が担うべき最も大切な役割は、治療を繰り返すことではありません。
そもそも、虫歯や歯周病にならないようにお口の健康な状態を維持し、さらに向上させていくこと。そのための「予防」を実践する場所であるべきだと考えています。
歯が痛くなってから治療を始めると、心身の苦痛が伴うだけでなく治療にかかる時間も費用も大きくなりがちです。
一方、予防のために定期的に通う習慣は将来起こりうる様々な負担からご自身を解放してくれる、最も賢明で価値のある選択なのです。
おひさま歯科クリニックは、患者様の「治療」を行うだけの場所ではありません。皆様の生涯にわたる健康を守り育てるパートナーとして、末永く寄り添っていける存在でありたいと願っています。
なぜ予防歯科がこれほど重要なのか
私たちが、これほどまでに「予防」の重要性をお伝えするのには明確な理由があります。それは、歯科治療にはどうしても越えることのできない限界が存在するからです。
失われた歯は二度と元には戻らないという事実
どんなに医療技術が進歩しても、一度虫歯で削ってしまった歯や歯周病で失われた骨は二度と元の状態に戻ることはありません。
詰め物や被せ物、インプラントなどで機能や見た目を補うことはできますが、それはあくまで人工物であり神様が作った天然の歯に勝るものはないのです。
ご自身の歯を守るための最善の方法は、治療をすることではなく「治療が必要な状態にしない」こと、ただ一つです。
「治療の繰り返し」が歯の寿命を縮める
歯を失う方の多くが、実は「治療の繰り返し」という負の連鎖に陥っています。
- 小さな虫歯ができ、削って詰める（最初の治療）
- 数年後、詰め物の隙間から再び虫歯になる（二次う蝕）
- 前回より大きく削り、被せ物をする（再治療）
- さらに進行し、神経を取る治療（根管治療）が必要になる
- 最終的に、歯が割れたりして抜歯に至る
この悪循環をどこかで断ち切らない限り、歯は確実に失われる方向へと進んでしまいます。この負の連鎖を断ち切り、健康な状態を維持していくことこそが予防歯科の大きな役割なのです。
「8020運動」の達成に向けて
「80歳になっても、自分の歯を20本以上保とう」という目標を掲げた「8020運動」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
20本以上の歯があれば、ほとんどの食べ物を不自由なく噛むことができ豊かな食生活を送ることができると言われています。
ある調査では、歯科医院での定期的なメンテナンスを受けている人とそうでない人とでは、高齢になった時の残存歯数に歴然とした差が出ることが報告されています。
若い頃からの予防習慣が、将来の生活の質を大きく左右するのです。
お口の健康は全身の健康の入り口
お口は、単に食事をするだけの器官ではありません。歯周病が、糖尿病や心臓疾患、誤嚥性肺炎など様々な全身の病気と深く関わっていることが、近年の研究で明らかになっています。
お口の中を清潔で健康な状態に保つことは、全身の健康を守るための非常に重要な第一歩となるのです。
「セルフケア」と「プロフェッショナルケア」という二つの柱
予防歯科は、この二つのケアを車の両輪のように回していくことで、初めて大きな効果を発揮します。どちらか一方だけでは、十分な結果を得ることはできません。
ご家庭で行う「セルフケア」の重要性
予防の基本が、患者様ご自身による毎日の歯磨きであることは言うまでもありません。お口の中に歯垢（プラーク）が溜まっている時間を、いかに短くできるか。
これが、虫歯や歯周病を防ぐための最も重要な鍵となります。
しかし、ここで一つ大切なことがあります。それは「磨いている」ことと「磨けている」ことは、必ずしもイコールではないということです。
多くの方には、無意識のうちについてしまった歯磨きの「癖」があります。そのため、いつも同じ場所ばかり磨いてしまい特定の場所に磨き残しが集中してしまうのです。
また、歯と歯の間や歯と歯茎の境目の溝（歯周ポケット）、奥歯の裏側など歯ブラシの毛先だけでは、どうしても汚れを落としきれない場所が存在します。
ご自身でのケアがいかに重要であるかと同時に、セルフケアだけではどうしても限界があるという事実をご理解いただくことが、予防への意識を高める上で大切になります。
歯科医院で行う「プロフェッショナルケア」の役割
セルフケアの限界を補い、お口の健康レベルをさらに高い次元へと引き上げるのが私たち歯科医院で行う「プロフェッショナルケア」です。
これは、歯科衛生士というお口の健康管理を専門とする国家資格を持ったプロフェッショナルが、その専門知識と技術を駆使して行います。
1. 専門的なクリーニング（PMTC）
毎日の歯磨きでは落とすことができない、ネバネバとした細菌の膜「バイオフィルム」や歯石などを専用の器具を用いて徹底的に除去します。
歯の表面がツルツルになることで、汚れが付きにくくなる効果もあります。
2. 虫歯・歯周病の早期発見
痛みなどの自覚症状がなくても、お口の中では病気が静かに進行していることがあります。
私たち専門家が、定期的に隅々までチェックすることでご自身では気づくことのできない、ごく初期の虫歯や歯周病の兆候を発見することができます。
どんな病気も「早期発見・早期対応」が最も効果的です。
3. セルフケアの質の向上
プロフェッショナルケアの最も重要な役割の一つが、患者様ご自身のセルフケアのレベルアップをお手伝いすることです。
歯科衛生士が、一人ひとりのお口の状態や歯並び、ライフスタイルを把握した上でその方に合った最適な歯磨きの方法や、歯ブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロスなどの選び方・使い方を具体的に指導します。
定期的に指導を受けることで、ご家庭でのケアの質は格段に向上していきます。
おひさま歯科クリニックの予防プログラム
当院では、患者様一人ひとりのお口の状態に合わせて以下のような予防メニューを組み合わせ、効果的な予防プログラムを実践しています。
PMTC（プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング）
歯科衛生士が、専用の器具とフッ素入りのペーストを用いて歯の表面の汚れを一本一本丁寧に磨き上げていく専門的な歯のクリーニングです。
普段の歯磨きでは落としきれない、頑固なバイオフィルムを破壊・除去し虫歯や歯周病を予防します。施術後は、歯の表面がツルツルになり本来の白さを取り戻す効果も期待できます。
痛みはなく、むしろ心地よい爽快感を得られます。
フッ化物塗布
虫歯予防に高い効果を発揮するフッ素を、歯の表面に直接塗布する処置です。
フッ素には、歯の質そのものを強くし酸に溶けにくい状態にする働きや、ごく初期の虫歯を修復する「再石灰化」を助ける働きがあります。
特に、生えたばかりの永久歯は歯の質がまだ未熟で弱いため、定期的なフッ素塗布が非常に効果的です。
ブラッシング指導（TBI）
当院には、経験豊富な歯科衛生士が多数在籍しています。
患者様のお口の状態を継続的に把握し、長いお付き合いの中でその時々の状態に合わせたきめ細かなアドバイスを行うことを大切にしています。
口腔内カメラで磨き残しのある部分を実際に見ていただいたり、染め出し液で汚れを赤く染め出したりしながらどこに弱点があるのかをご自身の目で確認していただくことで、歯磨きへの意識を高めます。
生活習慣へのアドバイス
お口の健康は、日々の生活習慣と切り離して考えることはできません。
糖分の多い飲食物を摂る頻度や時間帯、喫煙の習慣、睡眠の状態など一見お口とは関係ないように思えることでも、実は虫歯や歯周病のリスクに深く関わっていることがあります。
私たちは、単にお口の中を診るだけでなく患者様の生活背景全体を考慮した上で、健康を守るための専門的な助言を行います。
すべての治療は「予防」というゴールへ
虫歯治療、歯周病治療、矯正治療、インプラント治療。おひさま歯科クリニックが行う、これらすべての治療の最終的なゴールはただ一つです。
それは、治療によって得られた健康で美しい状態を生涯にわたって維持し、二度と病気を再発させないこと。
すなわち、すべての道は「予防」へと繋がっています。
治療が完了した日は、終わりではなく本当の意味での「お口の健康づくり」のスタートラインです。
私たちは、皆様がそのスタートラインに立った後も信頼できるパートナーとして、定期的なメンテナンスを通じて末永く寄り添いサポートし続けることをお約束します。
健康で、笑顔あふれる毎日を送るために私たちと一緒に、予防という新しい習慣を始めませんか。