089-972-0135小児矯正
キレイな歯並びは一生の宝物
「うちの子の歯並び、このままで大丈夫かしら」
「矯正を始めるとしたら、いつ頃がいいのだろう」
「治療は痛くないのかな、子どもが嫌がったりしないかな」
大切なお子様のお口のことだからこそ、保護者様が様々な疑問や不安をお持ちになるのは当然のことだと思います。
私たち、おひさま歯科クリニックが考える小児矯正治療は単に見た目をきれいにするためだけのものではありません。お子様がこれから生きていく長い人生を、健康な歯と自信に満ちた笑顔で過ごしていくための「礎」を築く非常に重要な治療です。
子どもの時期は顎の骨が成長する、人生で一度きりの特別な期間です。この成長期に適切な介入を行うことで、顎の健やかな成長を促し永久歯がきちんと並ぶための土台を整えることができます。
これは大人の矯正治療では得ることができない、小児矯正ならではの大きな特徴です。
当院ではお子様一人ひとりのお口の状態と成長のペースを丁寧に見守り、もっとも適した時期にもっとも負担の少ない方法で治療を始めることを大切にしています。
このページがお子様のお口の未来について考える、良いきっかけとなれば幸いです。
子どものうちに矯正治療を始めるべき！
大人の矯正治療と子どもの矯正治療は似ているようで、その目的とアプローチが根本的に異なります。
その違いをご理解いただくことが、小児矯正の重要性を知るための第一歩となります。
成人矯正との根本的な違い
大人の矯正治療がすでに成長を終えた顎の骨の中で、歯を動かして歯並びを整える「歯列矯正」であるのに対し、小児矯正はお子様の成長する力を利用して顎の骨そのものの大きさやバランスを整える「骨格矯正」を行うことができるのが最大の違いです。
家づくりに例えるならば、成人矯正は「すでにある土地（顎）の中で、家具（歯）の配置を工夫する」こと。
一方、小児矯正は「家を建てる前の基礎工事や、土地の造成（顎の成長コントロール）から関わることができる」ようなものです。
土台がしっかりしていれば、その上に丈夫で美しい家が建つように顎の骨の成長を正しく導くことで将来的に永久歯がきれいに並ぶための理想的な環境を整えることができます。
小児矯正が目指すもの
この成長期という特別な時期に行う小児矯正には、多くの目的があります。
1. 顎の成長を正しい方向へ導く
お子様の成長を利用して、例えば「上顎が小さい」「下顎が前に出ている」といった顎の骨の大きさや前後・左右のバランスの不調和を改善します。
骨格の土台を整えることで、顔貌のバランスも良好になります。
2. 永久歯が並ぶためのスペースを確保する
顎が小さいと後から生えてくる永久歯が並ぶためのスペースが不足し、歯がガタガタになってしまう「叢生（そうせい）」の原因となります。
小児矯正では顎の骨を側方へ広げる（側方拡大）ことで、永久歯がきちんと並ぶためのスペースを確保します。
これにより将来、矯正治療のために健康な永久歯を抜歯するリスクを大幅に減らすことができます。
3. 指しゃぶりや舌の癖などを改善する
指しゃぶり、舌を前に出す癖、口で呼吸する癖（口呼吸）などは「口腔習癖」と呼ばれ、歯並びや顎の成長に悪い影響を及ぼす大きな原因となります。
小児矯正では専用の装置を使うことや、お口の筋肉のトレーニング（MFT）を通じてこれらの癖の改善を図ります。根本的な原因にアプローチすることで、治療後の後戻りを防ぎます。
4. 噛み合わせの問題を早期に解決する
「受け口（反対咬合）」や「出っ歯（上顎前突）」といった噛み合わせの問題を放置すると、顎の骨が不自然な形で成長してしまうことがあります。
これらの問題を早期に改善することで、顎の正常な成長発育を促し将来的な外科手術の必要性を回避できる可能性が高まります。
5. 心の健やかな成長を支える
感受性の豊かな学童期において、歯並びの見た目がお子様の心にコンプレックスとして影を落とすこともあります。
見た目を早期に改善することはお子様が自信を持って笑顔になれる、健やかな心の成長をサポートすることにも繋がります。
おひさま歯科クリニックの小児矯正への考え方
私たちはお子様の大切な未来に関わる治療だからこそ、確固たる哲学を持って小児矯正に臨んでいます。
「適切な治療開始時期」を見極めること
保護者様からもっとも多く寄せられるご質問の一つが、「いつから治療を始めたら良いですか？」というものです。
世間では「矯正治療は早い方が良い」という情報もあるかもしれませんが、私たちは必ずしもそうとは考えていません。
もちろん、受け口のように放置することで顎の成長に著しい不調和をきたす可能性がある場合は、3歳頃からの早期治療をお勧めします。
しかし、多くの症例では慌てて治療を始める必要はありません。お子様の骨格の成長にはもっとも成長が活発になる「成長のピーク」という時期があります。
また、治療に使う装置の種類によってはある程度永久歯が生えそろってからの方が、効率的に治療を進められる場合もあります。
そして何よりも大切なのが、お子様ご本人の「治したい」という気持ちと治療への協力度です。あまりに早い時期から治療を始めるとお子様の負担が大きくなり、治療への意欲が続かなくなってしまうこともあります。
私たちはお子様一人ひとりのお口の状態、歯の生え変わりの段階、骨格の成長予測、そして精神的な成熟度などを総合的に評価しそのお子様にとって本当に「ベスト」なタイミングで治療を開始することに全力を注ぎます。
そのため「相談はなるべく早く、治療の開始は慎重に」を基本姿勢としすぐに治療を始めず、数ヶ月に一度の「経過観察」をお勧めすることも少なくありません。
二段階で考える、当院の矯正治療
当院の小児矯正は大きく分けて二つの段階で治療を考えています。
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Ⅰ期治療（骨格矯正期）
- 乳歯と永久歯が混在している、おおよそ6歳から12歳頃までに行う治療です。
この時期の主な目的は歯を一本一本きれいに並べることではなく、顎の成長をコントロールし永久歯がきれいに並ぶための「土台作り」をすることです。
顎の幅を広げたり、上下の顎のバランスを整えたりします。
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Ⅱ期治療（歯列矯正期）
- すべての歯が永久歯に生えそろった後（おおよそ12歳以降）に行う治療です。
Ⅰ期治療で作った土台の上に、歯並びや噛み合わせを細かく仕上げていく治療で内容としては大人の矯正治療に近いものになります。
Ⅰ期治療を適切な時期に行うことで、このⅡ期治療が不要になったり、もし必要になったとしても歯を抜かずに、より簡単な装置で短期間に治療を終えることができたりします。Ⅰ期治療はお子様の将来の負担を軽減するための、非常に意義深い治療なのです。
お子様の気持ちを第一に
歯科治療に対して恐怖心を持つお子様は少なくありません。私たちは決して治療を無理強いすることはありません。
お子様とのコミュニケーションを大切にし、これから何をするのかをお子様にも分かる言葉で優しく説明します。
また、ファミリー診察室を用意していますので保護者様がすぐそばで見守る中で、安心して治療を受けていただくことができます。
お子様が「歯医者さんは怖くない、楽しい場所だ」と感じてくれること。
それが私たちが目指す、おひさま歯科クリニックの姿です。
当院の小児矯正で用いる主な装置
お子様のお口の状態や年齢、ライフスタイルに合わせて様々な種類の装置の中から適切なものを選択します。
顎の成長を促す装置
拡大装置（固定式／可撤式）
永久歯が並ぶためのスペースが足りない場合に、上顎の骨を横に広げるための装置です。
ご自身で取り外しができない「固定式」と、ご自宅で取り外しができる「可撤式（床矯正装置）」がありお口の状態に応じて使い分けます。
お口の周りの筋肉を整える装置
筋機能矯正装置（プレオルソ）
柔らかいシリコン素材でできた、マウスピース型の矯正装置です。
歯に直接力をかけるのではなく、お口の周りの筋肉のバランスを整えることで歯並びを悪くする根本原因にアプローチします。
「口呼吸」を「鼻呼吸」に促したり、舌を正しい位置に誘導したりする効果があります。
主に就寝中と日中1時間の装着で効果を発揮します。
目立たないマウスピース型矯正装置
インビザライン・ファースト
永久歯と乳歯が混在する時期のお子様のために開発された、マウスピース型矯正装置です。
透明で目立たない、取り外して食事ができるといったインビザラインの長所はそのままにこれから生えてくる永久歯のためのスペースを確保する機能などが備わっています。
当院の口腔内スキャナー「iTero」を用いることで、お子様に負担なく歯型を採り治療シミュレーションを行うことが可能です。
噛み合わせの前後関係を改善する装置
ファンクショナルアプライアンス
主に下顎の成長が不足している「出っ歯」の傾向がある場合などに用い、下顎の成長を前方へ促すための装置です。お子様の成長する力を最大限に利用します。
上顎前方牽引装置／ヘッドギア
「受け口」の場合に上顎の成長を前に引っ張ったり、「出っ歯」の場合に上顎の過剰な成長を抑えたりするためにお口の中の装置と顔の外の装置を組み合わせて使用します。
歯のスペースを確保する装置
スペースメインテナー
虫歯などで乳歯が予定より早く抜けてしまった場合に、その隙間を確保しておくための装置です。
これを装着しておくことで隣の歯が倒れ込んでくるのを防ぎ、後から生えてくる永久歯のスペースを守ります。
保護者様に知ってほしい、歯並びのサイン
「うちの子の歯並び、相談した方がいいのかな？」と迷われた際に、目安となる歯並びの状態や癖についてご説明します。
矯正相談をお勧めする歯並び
叢生（そうせい）
歯が重なり合って生えていたり、ガタガタになっていたりする状態です。八重歯もこの一種です。
顎の大きさと歯の大きさのアンバランスが主な原因です。
上顎前突（じょうがくぜんとつ）
上の前歯や上顎全体が下の歯よりも過度に前に出ている状態です。いわゆる「出っ歯」です。
反対咬合（はんたいこうごう）
下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態です。いわゆる「受け口」です。
これは骨格的な問題に発展する可能性があるため、他の症例に比べてできるだけ早い時期（3歳頃～）からのご相談をお勧めします。
開咬（かいこう）
奥歯でしっかり噛んでも前歯が噛み合わずに開いてしまう状態です。
指しゃぶりや舌を出す癖が原因となっていることが多いです。
歯並びに影響を及ぼす癖（口腔習癖）
無意識のうちに行っている癖がお子様の歯並びや顎の成長に大きな影響を与えていることがあります。
もしお子様に下記のような癖が見られる場合は、注意が必要です。
- 長期間の指しゃぶり（4歳を過ぎても続く場合など）
- 舌を前に出したり、歯と歯の間にはさんだりする癖
- いつもお口がポカンと開いている「口呼吸」
- 唇を噛んだり、吸ったりする癖
- 頬杖をつく癖
これらの癖は歯に不必要な圧力を加え続け、歯並びを乱す原因となります。
当院では装置による治療と並行して、これらの癖を改善するためのお口の筋肉のトレーニング（口腔筋機能療法：MFT）も行っています。
小児矯正治療の具体的な流れ
ステップ1：初診相談
まず保護者様のお悩みやご希望を詳しくお伺いします。
その後、お子様のお口の中を拝見し現在の歯並びや噛み合わせの問題点、矯正治療の必要性、考えられる治療開始時期の目安などについて分かりやすくご説明します。
ステップ2：精密検査
正確な診断と治療計画の立案のため、詳細な検査を行います。
お子様の緊張をほぐしながらレントゲン撮影（頭の骨格を調べるセファログラムを含む）、口腔内スキャナー「iTero」による歯型採り、お顔やお口の中の写真撮影などを行います。
ステップ3：診断・治療計画のご説明
検査結果を分析し、お子様に適切な治療計画を立案します。
どのような装置を使い、どのくらいの期間でどのようなゴールを目指すのか。費用はどのくらいかかるのか。
シミュレーション画像などもお見せしながら保護者様とお子様ご本人に、ご理解・ご納得いただけるまで丁寧にご説明します。
ステップ4：治療開始
治療計画にご同意いただけましたら、いよいよⅠ期治療の開始です。
装置を装着しその取り扱いやお手入れの方法、注意事項などをお子様と保護者様に一緒に練習していただきます。
ステップ5：定期的な調整・観察
治療中は装置の種類にもよりますが、おおよそ1ヶ月から3ヶ月に一度のペースでご来院いただきます。
装置の調整を行ったり、お口の中のクリーニングをしたりしながら顎が計画通りに成長しているか、歯の生え変わりは順調かなどを注意深くチェックしていきます。
ステップ6：Ⅰ期治療の終了と経過観察
Ⅰ期治療の目標（顎の拡大や、噛み合わせの改善など）が達成されたら装置を外します。
その後はすべての歯が永久歯に生えそろうまで、数ヶ月に一度のペースで経過を観察する期間に入ります。この時期に後戻りを防ぐための簡単な装置（保定装置）を使用していただくこともあります。
ステップ7：Ⅱ期治療の必要性の診断
永久歯がすべて生えそろった段階で再度、歯並びと噛み合わせの状態を評価します。
Ⅰ期治療によって土台が整い永久歯がきれいに並んでいれば、Ⅱ期治療は不要となりこれですべての治療が完了となります。
もしさらなる歯並びの改善が必要な場合は、Ⅱ期治療（歯列矯正）の計画について改めてご相談させていただきます。
小児矯正に関するよくあるご質問
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Q. 治療中、虫歯になるのが心配です。
- A. 矯正装置を装着すると歯が磨きにくくなるのは事実です。当院では治療開始時や毎回の調整時に、装置の種類に合わせた歯磨きの仕方を歯科衛生士が丁寧に指導します。また、定期的なご来院の際には専門的なクリーニングやフッ素塗布を行い虫歯予防を強力にサポートしますので、ご安心ください。
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Q. 治療中に、運動や楽器の演奏はできますか？
- A. ほとんどのスポーツや楽器の演奏はこれまで通り続けることができます。ただし、人と接触する可能性のある激しいスポーツの場合にはお口の中を保護するためのマウスガードの使用をお勧めすることがあります。また、楽器の種類によっては装置に影響が出る可能性もゼロではありませんので、事前にご相談ください。
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Q. うちの子が、装置をちゃんと使ってくれるか心配です。
- A. お子様ご本人の協力は治療を成功させる上で不可欠です。当院ではなぜ矯正が必要なのか、治療を頑張るとどんないいことがあるのかをお子様にも理解できるようにお話しし、モチベーションを高める工夫をしています。また、ご家庭での保護者様の励ましや、装着時間をチェックしてあげるなどのサポートも、お子様のやる気に繋がります。協力が難しい場合の対処法なども一緒に考えていきますので、ご安心ください。
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Q. 費用はどのくらいかかりますか？
- A. 小児矯正の費用は、Ⅰ期治療とⅡ期治療で別々に設定されていることが一般的です。治療に用いる装置の種類や、治療の難易度によって費用は異なります。当院では、治療計画をご説明する際に、必要な費用の総額を明確に提示いたします。分割でのお支払い方法なども用意していますので、お気軽にご相談ください。