床矯正は何歳から?年齢に合わせた治療のタイミングと治療期間も
こんにちは。松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」です。
子どもの歯並びが気になり始めたとき、早期に対応できる治療法として注目されているのが床矯正です。床矯正とは、取り外しが可能な装置を使って顎の成長を促し、歯がきれいに並ぶスペースを作る治療法です。
永久歯が生えそろう前の段階から始められるため、成長期の子どもを対象に行われています。
今回は、床矯正とはどういう治療法かに加えて、治療に適した年齢やタイミング、メリット・デメリットについて解説します。
床矯正とは

床矯正とは、口の中に入れる装置を使って歯が並ぶために必要なスペースを作り、正しい歯並びを目指す矯正方法です。主に子どもの成長期に行われ、歯そのものを動かすのではなく、顎の骨をゆっくりと広げることによって歯が並ぶスペースを作ります。
床矯正で使われる装置は、取り外しが可能なのが大きな特徴です。日中の決められた時間や就寝中に装着することで、徐々に顎の幅を広げていきます。専用のネジを調整することで、少しずつ力を加える仕組みです。
床矯正は何歳から何歳まで?

床矯正の治療は、子どもの顎の成長が活発な時期に行うと効果が高くなると言われています。一般的には、6歳頃から12歳頃までの間が適応年齢とされており、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期に開始されることが多いです。
この時期は顎の骨がやわらかく、装置による刺激に対して柔軟に反応しやすいため、計画的な拡大が可能です。年齢が上がるにつれて骨が硬くなり、矯正による顎の拡大が難しくなる場合があります。特に、思春期以降になると骨の成長がほぼ完了するため、床矯正による効果が限定的になり、別の矯正方法の検討が必要になることもあります。
そのため、床矯正はなるべく早い段階で始めることが推奨されています。歯並びがどのような状態になるかは年齢や成長の個人差によって異なるため、適切なタイミングを見極めるには歯科医院での定期的なチェックが必要です。
床矯正のメリット

ここからは、床矯正のメリットを紹介します。
将来の治療の負担を軽減できる
床矯正を行っておくことで、将来的に本格的な矯正治療が必要になった場合でも、治療期間が短く済んだり、抜歯などの負担を軽減できたりする可能性があります。成長期に顎を広げておくことで、歯が並ぶためのスペースが確保され、永久歯が自然に並びやすくなるからです。
普段どおり食事ができる
床矯正で使用する装置は取り外しができるため、食事の際には外せます。そのため、食べ物が装置に引っかかったり、噛みにくくなったりするストレスがありません。普段どおりに食事を楽しめるのは、メリットといえます。
衛生的に保ちやすい
床矯正で使う装置は取り外しが可能なため、口の中を清潔に保ちやすい点もメリットです。固定式の矯正装置は歯磨きがしにくく、虫歯や歯周炎の原因になることがありますが、床矯正では装置を外して歯も装置も丁寧にブラッシングできます。
床矯正を行う時期は、乳歯と生えたばかりの永久歯が混在しています。どちらも大人の歯と比べて虫歯になりやすいため、治療中も清潔な状態を保てるのは大きなメリットといえるでしょう。
家での装着のみで治療を進められる
床矯正の装置を装着する時間は1日12〜14時間が目安とされています。主に自宅での就寝中や帰宅後の時間に使用すればよいため、学校生活に支障をきたしにくいのが特徴です。
昼間の活動や授業中に装置を気にする必要がなく、見た目についての不安やストレスも軽減できるでしょう。
床矯正のデメリット

床矯正のデメリットは、以下のとおりです。
装着時間を守る必要がある
床矯正装置の効果は、どれだけ長く確実に装着できているかによって大きく左右されます。一般的には、1日12〜14時間程度の装着が推奨されており、この装着時間を守ることが前提です。
ただし、取り外しができるという特性上、自分の意思や生活習慣に左右されやすく、つい忘れてしまったり、面倒だと感じて外したりするケースもあります。十分な装着時間が確保できないと、歯や顎の変化が進みにくくなり、治療期間が想定より長引く原因にもなります。
特に小さなお子さまの場合、自分だけでは管理が難しいため、保護者の方によるサポートが必要です。装置の装着・管理が継続できるよう、家族全体で協力できる環境づくりが求められるでしょう。
適応できる症例に限りがある
床矯正は全ての歯並びの問題に有効というわけではなく、適応できる症例が限定されることも理解しておく必要があります。例えば、骨格的なズレが大きい場合や、上下の顎のバランスに大きな不調和がある場合には、この治療法だけでは十分な効果が見込めないことがあります。
そうしたケースでは、ワイヤー矯正や外科的な手術を併用することが検討される場合もあります。
また、永久歯がすでに並び終わっている年齢では、顎の成長を利用した矯正効果が期待できず、十分な改善が得られないこともあるのです。床矯正を検討する際には、歯科医師による診断と十分な説明を受け、自分に本当に合った治療法なのかを見極めることが大切です。
違和感や痛みが生じることがある
床矯正の装置は、口蓋を広く覆う設計になっているため、装着当初は口の中に異物があるような感覚があります。唾液が出やすくなったり、食べ物の味を感じにくくなったりすることもあります。
また、装置には歯列を広げるための力が加わっているため、拡大の調整を行うたびに痛みや圧迫感が生じることがあります。痛みの程度には個人差があり、ほとんど気にならないお子さまもいれば、数日間つらさを訴えるお子さまもいるでしょう。
装着後2〜3日で軽減することがほとんどですが、痛みが続く場合は歯科医院で装置を調整してもらいましょう。
発音しにくくなることがある
床矯正の装置は、上顎や下顎の内側に沿う形で装着します。舌が触れる位置に装置があるため、動きが制限されることがあるのです。特に装着を始めたばかりの頃は、違和感から話しづらさを覚える子どももいます。
多くの場合は装置の使用に慣れるにつれて改善していきますが、発音への影響を気にする子どもにとってはストレスになることもあるでしょう。学校や人前で話す機会が多いお子さまの場合、こうした側面も考慮したうえで治療を進める必要があります。
床矯正の治療期間

床矯正の治療期間は、一般的に1〜3年程度が目安とされています。患者さんの年齢や顎の成長速度、歯並びの状態、装置の装着状況などによっても異なります。
特に乳歯と永久歯が混在する混合歯列期に治療を開始した場合、成長を利用してスムーズに矯正が進むことが多く、短期間で済むケースもあります。装置の装着時間や取り扱いに注意しながら進めることで、効果的に歯列の改善を図れます。
ただし、患者さんの口腔状態や骨格には個人差があり、成長のペースや反応にもばらつきがあります。当初の予想より長引いたり、計画どおりに進まなかったりすることも珍しくありません。トラブルを避けるためには、定期的に歯科医院を受診し、装置の調整と口腔内のチェックを受け続けることが大切です。
床矯正をスムーズに進めるためのポイント

ここでは、計画どおりに治療を進めるために意識したいポイントを紹介します。
装着方法・時間を守る
装置は、決められた時間を毎日装着することで効果を発揮します。装着時間が足りないと顎が計画どおりに広がらず、治療期間が延びる原因になります。正しく装着できているかも大切です。
浮いた状態や傾いた状態では、意図した方向に力が加わりません。装着したあとは鏡で位置を確認する習慣をつけましょう。装着中に強い痛みを感じたり、装置が合わないと感じたりしたときは、無理に使い続けず歯科医院に連絡してください。
指示に従ってネジを回す
装置のネジを回す頻度や量は、顎の成長に合わせて計算されているため、歯科医師の指示どおりに進めることが大切です。早く治したいからと余分に回すと、強すぎる力がかかって痛みが生じることがあります。
一方、回し忘れが続けば拡大が進まず、治療の効果が得られにくくなる可能性があります。回した日をカレンダーに記録しておくなど、忘れないように工夫しましょう。ネジが固く感じる場合や、回す方向が分からなくなった場合は、自己判断せず歯科医院に確認してください。
定期検診を怠らない
治療中は、月に1回程度の通院が必要です。装置の調整や歯の動きの確認に加え、虫歯や歯肉炎が起きていないかもあわせて確認します。顎の成長は、個人差があるため、定期的に状態を確認することで、治療方針を見直すタイミングも判断できます。
通院が空くと、成長に合わせた調整ができません。通院を嫌がるお子さまもいるかもしれませんが、装置を頑張って使えていることを認める声かけをしながら、治療を続けられる環境を整えていきましょう。
まとめ

床矯正は、顎の骨がやわらかい成長期に行う矯正治療です。治療を行うのは、6〜12歳頃です。乳歯と永久歯が混在する時期に、顎の幅を広げて永久歯が並ぶスペースを確保することで、将来の治療の負担を抑えられる可能性があります。装着するのは主に自宅にいる時間で、学校生活への影響もほとんどない点もメリットです。
ただし、治療をスムーズに進めるためには、1日12〜14時間の装着を続ける必要があります。装着できているか声掛けを行う、ネジを回すなど、保護者の方のサポートが求められる治療です。
治療を始めるタイミングは、歯の生え変わりや顎の成長の進み具合によって変わるため、まずは歯科医院で相談しましょう。
床矯正を検討されている方は、松山市余戸、伊予鉄郡中線「余戸駅」より徒歩12分にある歯医者「おひさま歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯治療に限らず、さまざまなお口のお悩みに対応し、患者様一人ひとりに寄り添った歯科医療で健康維持に努めております。当院のホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。

■この記事の監修者
藤田 陽平
経歴
- 昭和57年6月15日に生誕
- 平成13年 私立愛光高校 卒業
- 平成20年 国立広島大学歯学部歯学科 卒業
- 平成26年 愛媛大学大学院口腔顎顔面外科学 卒業 医学博士号取得
- 令和3年5月 6年間の勤務医を経ておひさま歯科クリニック開院
修了研修・学会等
- 日本口腔外科学会
- 日本口腔インプラント学会
- 国際インプラント学会
- 日本顎咬合学会
- 日本歯周病学会
- 日本歯科麻酔学会
- JACID (日本口腔インプラント学会指定研修施設)
- AII (Advanced Implant Institute of Japan)
- 明石矯正研修会(ベーシック、アドバンス)
- 髙橋研究会(根管治療研究会)
- JIADSペリオコース
- 日本口腔筋機能療法(MFT)学会
- 四国SJCD
- MBC 松山歯科衛生士専門学校 非常勤講師

089-972-0135